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ハープのメンテナス

ハープのメンテナンス方法


ここではハープのメンテナンス方法についてお話をしたいと思います。
私はハープを購入するとき、購入することに舞い上がってしまって、メンテナンス方法をほとんどうかがわずに帰宅してしまったのですが、そういう方は意外と多いのではないでしょうか。

まずは私が日常的にしているメンテナンスをご紹介します。

1 ハープ全体の埃を払う(空拭き的な感じですね)
2 ピンに埃がついていたら、100均などで売っているペンキを塗る刷毛で埃を払う
3 湿度と室温を年間通して一定に保つ努力をする(エアコンと加湿器必須です)
4 弾かないときは綿100%の布をかける
5 月に数度、ピンなどの金属部分をマクロファイバー系の布で拭く


このくらいなものです。
今回、青山ハープさんと私がハープを購入した銀座十字屋さんへ「ハープの金属部分のメンテナンス方法」をお訊ねしたのですが、回答はこのようなものでした。



青山ハープさん


  錆びやくもりが出てきたら、タコ糸等で磨いてください。
  金属部分はメッキ加工がされているので、研磨剤が入ったもので磨くとメッキが剥がれ
  てしまうのだそうです。
  なので、くれぐれも研磨剤が入ったものは使わないでください、とのことでした。
  ですが、どうしても落ちない錆びもあるでしょう、と。
  その際には、紙やすりの一番目の細かいもので軽くこすって錆びのみを落とすように
  してください、とのことでした。
  くれぐれも、メッキが剥がれるほどにはこすらないように、と……。



銀座十字屋さん


  ひとつは「メラミンスポンジ」を使う方法。
  こちらは100均で購入できるものでOKです。
  それに水を染み込ませ、軽く磨くだけでくもりがきれいにとれるそうです。
  軽い錆びでもこちらで対応できるとのことでした。
  ほかには、ピアノを磨く際に使う「コンパウンド」という研磨剤が入った液剤。
  メラミンスポンジで取れない錆びににはこちらを使うと良いそうです。
  ハトメに関しては、オーバーホールするしか方法がないらしく、「青山ハープ」さんの
  ハープならば、ものすごく状態が悪くない限り、ハトメの金属が木に食い込んでしまう
  ことはないのだとか。
   以前の「Salvi Harps」や「Lyon & Healy Harps」のハトメは金属が割れたり、
  木に食い込んでしまうことがあり、三年に一度メンテナンスが必要だったそうですが、
  現在販売されているハープに関しては、ハトメが樹脂製に変わったそうで、
  そういうことがなくなったそうです。
  ちなみに、「青山ハープ」さんのハトメは金属のままです。



タコ糸とメラミンスポンジを試してみました


正直、タコ糸よりもメラミンスポンジのほうがピカピカになります。
ただ、メラミンスポンジは細かいところを磨くのには向かないのに対し、タコ糸はそのあたり変幻自在……(笑)
軽いくもりや、ほんの少しこすれば取れるような錆びであればタコ糸できれいになります。
面積が広いレバー部分や、少し頑固な錆びに関してはメラミンスポンジ推奨ですね。
ただ、どちらも弦が張ってあると磨きにくいです。
なので、弦が切れたときに「ラッキーチャンス到来!」な感じでメンテナンスするのが良いと思います。



その他


ハープにかけるカバーのことなのですが、銀座十字屋さんへお訊ねしたところ、
「純正カバーである必要はありません」とのことでした。
カバーの目的は「埃よけ」なので、埃を防げるのであれば、綿100%の布でも構わないのだそうです。

「定期メンテナンス」に関してはこんなことをおうかがいしました。
奏者として活躍されている方や講師の方、ハープを使う頻度が高い方は、一年に一度音程を整えるメンテナンスをしたほうが良いそうです。
趣味として弾いかれている方は、だいたい三年くらいに一度音程を整えるメンテナンスをしたほうが良いそうです。
たとえばレバー操作をしたとき、きちんと半音上がっているのか、下がっているのか――
そのあたりが、メンテナンスが必要となる目安になるそうです。

ほか、長く使っていると、レバーの赤や青の塗料が剥げてくることもありますよね。
あの塗料、実はプラモデルを塗る塗料なのだとか……。
ですので、プラモデル屋さんで売っている、塗料を取り除く液剤できれいに塗料を落として
から、青や赤の塗料を塗りなおせばきれいになるそうですよ。
その際には、ほかの場所に塗料がつかないよう、マスキングテープなどを使用すると、いいかもしれません。

何かメンテナンスに関することで不安に思われることがありましたら、躊躇せずに購入店へ連絡してみましょう。
きっとどこの楽器店様も、丁寧に対応してくださるはずです。
今日は、普段葉野がどんなメンテナンスをしているのか――
また、楽器店さんにおうかがいしたお話をまとめてみました。
ひとつでも参考になる内容がございましたら幸いです。



参考画像(メラミンスポンジで磨きました)




 一番左側のピンのみ磨きました。



一番右側のピンから二本目まで磨きました。
ですが、やはり弦が張ってある状態だととても磨きにくいです。



こちらはまったく磨いてないないくもっているレバー様たちです。



こちらは写真に写っているレバー様は全部磨き済みです。
輝きが違いますよね!?
メラミンスポンジ様、侮れません……。

ハープのメンテナンス方法
Last update:2022/08/20

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